暖炉のある家
敷地は島田市南部に位置する静かな団地の一角にある。
敷地周辺の環境は、団地特有の均一な環境がゆえ、どことなく特徴のない敷地となりがちで、住まいもまた同じような様相になりがちである。
この家は、自己の敷地内で積極的に環境を造り出し、また出来る限り敷地内で外部と内部をより密接なものに置き換え、自己環境にゆとりをもたせることを試みた。
それは、周辺環境から自己環境を切り離しプライベートだけを優先するのでははく、団地(集住)での利便性、地域性をより豊かに感じ得るよう配慮し、やがて一戸の家が周辺環境に影響を与え、集まって住むという行為そのものが、地域にとっても実りあるものとなるよう意識し計画された。
また今回の施主は自らが作り手(工務店)であり、室内にも様々な仕掛けや素材に挑戦し、自らの住まい造りを期に、つくり手としての自覚、住まいの提供者としての責任を改めて確認する期となった。
建築場所 | 静岡県 |
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用 途 | 専用住宅 |
構造規模 | 木造2階建 |
敷地面積 | 246.34m² |
建築面積 | 114.72m² |
延床面積 | 180.37m² |
設計監理担当:大矢雅祥