光を導く螺旋階段
敷地は静岡市中心部に位置する。中心部の住宅街とはいえ、中高層の共同住宅も点在する地区。周辺は、こういった建て替えの可能性が多い地区でもあり、現在の日当りが将来的にも約束された環境でもない。
当然、そういった敷地であれば前以って対策をしていくのが設計。
この住まいに於いては、現在の環境は南の自然採光に支障がないが、万が一高層の建築物が建つ想定を準備している。
採光を得るには、建物奥に如何に陽を入れるかを階段に機能を持たせている。
少しでも陽を入れる為にシースルー的な踏み板だけの螺旋階段を鉄骨製作し、南に面する位置にガラス張りの空間に螺旋階段を設置した。
これにより、階段という家族にとって共有的な空間だけの場とせず、採光を得るというもう一つの装置としての役割を与え、将来的な周辺環境に少しでも対応できるよう試みた設計となった。
建築場所 | 静岡県 |
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構造規模 | 木造2階建て |
写真撮影 | ドルチェ403 |
設計担当:大矢雅祥、南條秀介(旧所員)