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テラス・からふる/グループホーム・そ~れ

生活介護(通所)、共同生活援助(グループホーム)が一体となった障害者福祉施設の計画である。
周辺の静かな環境に対して大きなヴォリュームを持つ建物が建設されると、大小様々な変化が起きる。ここが生活を営む福祉施設という施設特性も考慮すれば、新たに参画する施設に於いては、施設利用者・建物共に地域に受け入れられる形であることが望ましい。外観は建物のヴォリュームを分節し、小さな建物が寄り集まったような建ち方で計画した。大きなヴォリュームを分けることで、地域にとって馴染みのあるスケールになるはずである。また、ボリュームの隙間に挿入された庭は利用者にとっても安らぎを与えるものであるだろう。この分節という手法は、内部で要求された大きな作業室についても同様に用いている。大きく立れ下がった木質の垂れ壁が視覚的に空間を分節し、それぞれの居場所を認知しやすくしている。大きなものを小さく分節するという手法は、ひとつの身体から周辺環境に至るまで人間にとって馴染みのある状態に帰化させる方法であるのかも知れない。

建築場所 静岡県
用  途 障害者福祉施設
構造規模 木造平屋
写真撮影 スタジオメロス

設計担当:大倉健、大矢雅祥


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