「建築家は誰だってなれる時代」

2023.01.12


昨日、古い雑誌を見返してたら…

フィリップ・ジョンソンのデビュー作の自邸(1940年頃完成)を見つけました。今見ても素晴らしい建築です。

フィリップ・ジョンソン…

1940〜1990年代と長く活躍されたアメリカを代表する建築家。

ジョンソンは、ハーバー大学で哲学を学び、ヨーロッパに渡り優雅な遊学時代を過ごし、

帰国しニューヨーク近代美術館で学芸員に34歳でその職を捨て建築を学ぶ為、またハーバード大の大学院の建築科に再入学。

まぁ、ここまでは、どこにでもある話し。

また大学に通うため、自分で住宅を設計し建て、教授たちを招いてカクテルパーティを開いていたそうです。

まぁ、ここまでも…どこにでもある話し。

雑誌には、こう書いてありました。

「著名な弁護士を父に持ち、裕福な家柄の出身であるジョンソンは、お金のことなど全く気にかける必要のない身分でしたから、

わざとすこし遠回りして、自分を焦らすようにしながら、ゆっくりと建築に近づいて来たように見受けられる」

そうなんです…

建築家になるまでの寄り道は経済的に恵まれたエリートの特権でした。

昔は…建築家を目指すのは、お金持ちの息子だけみたいなのが日本にもありました。

私が建築を学び出したのが1990年頃。30年以上経ち、時代が求める建築家像が大きく変わり、また建築を取り巻く環境、経済、教育まで変化しました。

ただ今は誰だって建築家になれる時代になりました。

今、持て囃されている若手建築家の仕事を見ていくとデザインだけ、技術だけを提供するだけではなく、社会が必要としている空間づくりやコミュニティが垣間見ることができます。

都市に再生が必要な場や使われなくなった建築やコミニティーをどう組み直すのか真剣に取り組んでいます。


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